2016年05月10日

一週間巻きゼンマイ式掛け時計は修理不可。加工で復活( ..)φ

おはようございます!

先日、修理のご依頼に持って来られた、1週間巻きのゼンマイ式掛け時計です。

片方のゼンマイ切れと、歯車が全体的に摩耗しており、残念ながらオーバーホールだけでは直らない部類です。新しいゼンマイと、歯車ほか、たくさんの部品交換が必要となるのですが、すでにこちらの部品はなく揃えることはできませんので、分解掃除はお断りさせていただきました。


お客様とのお話の中で、ゼンマイ式としてではなく、クォーツ式ムーブメントに切り替えて加工して活かすという形で承り、残念ながら鐘を打つことはできませんが動作の方は復活いたしました。
振り子も元気に振っております♪

ついでに、文字盤の裏版の溶接外れと、文字盤の歪みも修正しておきました。

この歪みをそのままにしておくと、針の接触による時間の狂いの可能性があるからです。
裏版を新たに作り、固定するための土台や固定具を作って直しました( ..)φ

オーバーホールではありませんが、これはこれで難しい問題もありました。勉強になりました。



一週間巻きのゼンマイ式掛け時計の場合は、今回のようにゼンマイが切れていたり、切れておらずとも分解中に破裂したり、他の歯車の摩耗が激しすぎてほとんど直せませんので、一週間巻きの時計修理はお断りしております。

ゼンマイ式掛け時計の修理は、現在は一ヵ月巻き以上の時計のみさせていただいております。

一ヵ月巻き以上なら、材質が一週間巻きの物に比べて厚く頑丈に作られていますので、摩耗が比較的少なく、オーバーホールのみで直る可能性があるからです。

以上、ゼンマイ式掛け時計の修理のご希望の方は、1週間巻きは修理をお断りさせていただいておりますので、ご注意ください。

一ヵ月巻き以上は修理を受付けております。

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posted by あさちゃん at 09:35| 富山 ☔| 直せないもの | 更新情報をチェックする

2016年02月19日

電波式掛け時計の錆びつき。回線と電池ボックス交換(;'∀')

おはようございます!

今日も暖かできもちがいいですね♪
なんでも14℃まで上がるんだとか。このまま春へ一直線に行ってほしい(=^・^=)

さて、修理の方は、珍しく電波式掛け時計の修理に成功しました。
以前、別の掛け時計の修理をご依頼された方で、今回他の時計も直したいとの事でご依頼をいただきました。

基本的に電波式時計は修理できないのですが。今回に限ってはなんとか修理ができた模様です。

DSC_8462.JPG
まず、当初この電波式掛け時計を持って来られた時は、完全に動作が停止して動きませんでした。

内部を見てビックリ!!

今まで見たことが無いくらいの電池の漏液サビでした。

電池から液が滴るほどで、時計内部がこれでもかというくらい液体とサビが広範囲にわたって機械や回路にこびりついていました。

普通、漏液と言っても一部の錆びや凝固が見られる程度なのですが、それだけに留まらずに、本当に液がないぶで滴っていたり、濡れていたりして、これほどの状態は今まで見た中では最も大変な状態でした。

これらの液を拭き取り、サビを落とすのも一苦労でした。それをやって、ようやくゼロの状態。

そこから通電の状態を調べた後に、完全にさび付いている電池ボックスの端子をチェック。

4つとも使える状態ではないため、新しい電池ボックスに交換しました。

ちなみに、時計本体に留めるためのねじビス穴も新しいものには無いわけですから、ボックスを加工して、本体に取付できるように加工・調整を致しました。


そして、それぞれの電池ボックスに対応する回線も交換。こちらも錆び付きで使用不能でした。


複雑な機能を有する時計のため、回路もとても多くて複雑でした。

こちらを間違いなく取りつけ、導通確認。そして動作確認。


今のところは動作は稼働しております。しばらく様子見をしております。

今回は、電池ボックス4個の加工取付と、対応する多くの回線の交換のみの修理です。


電波式の内部はオーバーホールはしておりません。というか、できません。

電波式は、ほとんど使い捨てのような形式になっていますし、メーカーから部品が出ていないためです。


今回は部品の交換のみ。オーバーホールなし。


ちなみに、今回は上手くいきましたが、普通は電波式に異状が見られると、まず修理不可です。

基本的には電波式は修理できませんし、受付もしません。

今回は例外中の例外としてアップ。
posted by あさちゃん at 10:13| 富山 ☁| 直せないもの | 更新情報をチェックする

2016年01月09日

ワンピースタイプのオメガ機械式。ガラス亀裂あり、修理不可(;_:)

おはようございます!

先日お預かりしました、機械式のオメガ・シーマスターです。

風防交換とオーバーホールのお見積りをいただいておりました。


こちらは裏ぶたが無く、風防ガラスを取り外して、そこから内部機械のムーブメントを外すタイプで、ワンピースタイプと言う構造を持つタイプです。

DSC_8185.JPG

で、風防ガラスの交換のお見積りをいただいておりましたが、まずガラスを取り外さないと正式な型番が判別できないのですが、大変古いために劣化していて弾力性がありません。

さらに!実体顕微鏡でガラスを見てみると、至るところに細かな亀裂が入っています。。。!!


ガラスを取り外すには、特殊なテンションをかける器具を用いるのですが、かなりの圧力で締め付けて縮めて外すので、今回のように劣化していて弾力が無く、表面に亀裂が入っている物は、おそらくガラスが割れます(;_:)

亀裂からガラスが割れるリスクが高いですが、代わりとなる新しいガラスも在庫があるかは外して型番をみないと分からない(最悪、ガラスが割れて、しかも在庫が無いという状態が考えられます。元の姿でお返しできない可能性が高いです。)ので、ほとんどリスクの塊のような状態でした。

色々考慮はしてみましたが、元の姿でお返しできるのか危険性が高すぎるため、今回は修理お見積り自体を断念いたしました。



亀裂入りガラスで、在庫があるかどうかは分からない。この条件で、「とりあえず、やってみよう!」とはさすがに思えませんでした。

条件としては、最悪な状態でしたが、修理を進めるにあたって第一は、まずは「安全」に元の姿に戻せることが第一条件です。

「やってみて、やはりだめでした」では通じないですからね。

実は、時計修理の世界では「やってみて、やはりだめでした」の結果になる事は多いです。しかし、当店としては、安全第一で作業を進めたい気持ちがあります。

時計修理は難しく、判断ミスは許されません。

直せるものは直す、直せないものは直せない、ここをしっかりわきまえていきたいと思います。

このポイントをわきまえず修理で失敗する同業者さんから、最近手をつけられないほど壊した時計を持って来られる方がありますが、そこまでいくと当店でも相当苦労しても直せないものもあります。

実体験から、修理の判断力を上げていく努力をしないといけません。

自分にも言えることです。

OMEGA オメガ【ヴィンテージ】Seamaster 【シーマスター】 Seamaster デイデート アンティークウォッチ1970年 - Wit@USA
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posted by あさちゃん at 10:13| 富山 ☔| 直せないもの | 更新情報をチェックする